病気の説明
亀頭包皮炎
今日は、男の子のお父さん、お母さんへのお話です
ブログを書いていて、一般的な病気の説明が多くなるのですが、意外と外来で多くて、なかなかお母さんが聞きにくい病気があります
男の子で、おちんちんが赤く腫れて痛がった事はありませんか?
特におちんちんの皮の先が赤くなる事が多く、悪化すると全体が赤く腫れ上がってしまいます
そうなるとおしっこをするときも痛がる様になってしまいます
この状態を亀頭包皮炎(きとうほうひえん)といいます
それでは、どうして亀頭包皮炎が起こってしまうのでしょうか?
まず、おむつをしている間は起こりやすいのですが、一番多い原因は包茎が強いということです
男の子のおちんちんの皮を少し剥いてみてください
その時に、おちんちんの先がどれくらい見えますか?
ほとんど剥ける場合は、お風呂に入った時に石けんを泡立てて洗ってあげてください
しかし、小さいうちは全部剥ける子供は少ないのです
亀頭包皮炎を起こしやすいのは、皮を剥こうとしたときに先端が1mm程度の隙間で、亀頭部位が見えない時です
この時はおしっこが亀頭と皮の間に残りやすく、炎症を起こしやすくなってしまいます
それでは、実際に亀頭包皮炎を起こした時はどうすれば良いのでしょうか?
炎症が強い時は抗生剤の内服と、ステロイドを含んだ軟膏を塗ってもらいます
そうすると2,3日で痛み、腫れも落ち着いてきます
全部で5日程薬を使ってもらうのですが、問題はその後どうするかです
包茎が強い事で亀頭包皮炎を起こしやすい場合には、早めに皮が剥ける様にしてあげることで炎症が起こらなくなります
治療には弱めのステロイド軟膏1本のみで大丈夫なんです
1日2回程度、朝と夜の入浴後に軟膏を塗りながら少しずつ皮を剥いていきます
もちろん、最初は全く皮も開きませんが、2週間程すると大分開く様になってきます
そこからさらに2週間程軟膏を塗っていると、ほとんど剥ける様になるのです
亀頭がほとんど出る様になれば、後は入浴の時に石けんで洗ってあげるだけで大丈夫です
軟膏を塗るのは最初は嫌がると思います
でも、徐々に慣れてくるので、頑張ってみましょう
お母さんはどうやっていいのかわかりにくいので、お父さんに協力してもらうとやりやすいですよ
お子さんのおちんちんの状態が包茎が強めかどうかわからない時は相談してください
大きくなると子供も恥ずかしくなり、お母さんにも言いにくくなります
小さいうちの方が塗りやすいかもしれませんね